臥龍山(がりゅうざん)の四季

所在地:広島県山県郡芸北町東八幡原
出典:桑原良敏著 西中国山地(1997年復刊版) 溪水社

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春        秋    

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臥龍山は、西中国山地国定公園にあって、標高1223.4mで芸北町の最高峰である。山名の変遷
については、桑原良敏著 「西中国山地」に詳しいが、戦前の陸地測量部発行の旧五万分の一図
「木都賀」には苅尾山とあり、歴史的にも苅尾山(かりうざん・かりおさん)と呼ぶべきを、昭和22年版
から臥龍山に改められたそうである。苅尾山は、龍が臥していた所として「臥龍山」。周囲にある掛津山
は、龍が頭をもたせかけた場所として「掛頭山」、比尻山は聖なる場所として「聖山」に改められ
現在に到っているそうである。

臥龍山の東側は皆伐され杉が植林されているが、西側はブナの原生林が広がっている。所々に樹齢
200年は越えると思われるブナの巨木がみられる。また、タタラの燃料として使用された形跡なのか、
東北地方などで「あがりこ」と呼んでいる奇形ブナも見られる。ブナ以外には、トチ、ミズナラ、イタヤカエデ、
ナツツバキ、コシアブラなどの高木、クロモジ、オオカメノキ、ヤマアジサイなどの低木がみられる。ブナの
林床にはチュウゴクザサも見られる。

植生が豊かなため、シジミ類のチョウ、セミなどの昆虫類が多くみられる。

ブナの樹林帯には多くの野鳥が生息しており、アカゲラ、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラなどの姿は
林道、登山道で容易に確認でき、春の子育ての時期には多くの野鳥愛好家が訪れ賑やかになる。
透き通るような美しい赤い嘴でキョロロロと鳴くアカショウビンが飛来することでも有名で、春は
アカショウビン目当てのカメラマンが多数訪れる。