コミヤマカタバミ (小深山傍食)
Oxalis acetosella
カタバミ科 カタバミ属

山地〜亜高山帯の針葉樹林内に生え、茎の高さは3〜10センチ。茎先に、直径2〜3センチの白色
(ときに脈が淡紅紫色を帯びる)の花を1個つける。花冠は5裂し、基部に黄色の斑がある。葉は根生し
3小葉からなる。小葉は、倒心形で、かどはまるく、表と裏に軟毛がある。

花期:6〜7月  分布:北海道、本州、四国、九州

コミヤマカタバミは、昨年、恵庭市の緑のふるさと森林公園など、いくつかの場所で見たが、どこも花の
盛りが過ぎていた。花の咲いている期間が短いようで、つぼみを見つけて、5〜6日後に行くと葉だけが
残っていることもあった。今年は念願叶って、夕張岳でコミヤマカタバミを見ることができた。

筆者は花の名山として知られる夕張岳が好きで、昨年(2003年)は3度登った。札幌からの交通の便が
よい夕張側から頂上を目指すが、登山口から望岳台までは急登続き、吹き通しまでは目立った急登は
ないものの距離が長いのがつらい。吹き通しに着けば、頂上までは20分ほどの急な登りを残すだけとなる。
しかし、いつも、ここで体力の限界に達し、急に頂上を目指す気力がなくなってしまう。眺望が期待できない
日はなおさらだ。今日も案の定、頂上で食べる予定のおにぎりを吹き通しでかぶりついてしまった。(笑)

時間に余裕があるので、体力・気力が回復するまで、金山コースを歩いてみた。吹き通しの分岐から
金山コースに入ると雪渓がある。人の歩いた痕跡がかすかに見えるが、多くはエゾシカの新しい足跡だ。
ここはエゾシカの楽園?いやいや、「一帯はヒグマの庭かも知れないぞ!」と思うと背筋が凍る。それでも
リュックをゆすって鈴を高らかに鳴らしながら雪渓を登る。(笑)分岐から10分ほど歩くと、頂上に続く斜面に
コミヤマカタバミが群生していた。「うひゃ〜、白と脈が淡紅紫の花が混生しているぞ!おっ!初めて見る
ウスバスミレもあるぞ!」と、小躍りする。しかし、喜んでばかりはいられない。鈴を鳴らさず、いつまでも
執拗に撮影していると、「背後にヒグマ!」ということもある。ヒグマとのお見合いはごめんなので、急いで
人の臭いのする吹き通しに引き返した。(笑)

吹き通しに戻ると、筆者を待っていたかのように急に雲が切れ、青空がのぞく。一目散に頂上を目指した
のは言うまでもない。(笑)夕張岳は、花の密度が濃い山なので、ほたるを連れてきたいが、ほたるの
体力では叶わない。残念!2004.6.28

白色 脈が淡紅紫色を帯びる
2004.6.28 夕張岳(吹き通し〜金山)
Nikon COOLPIX995